Carrier」とは何か

career〔k§ri§〕中世ラテン語

「車道」を起源とし、英語で、競馬場や競技場におけるコースやそのトラック(行路、足跡)を意味するものであった。そこから、人がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴なども意味するようになり、このほか、特別な訓練を要する職業や生涯の仕事、職業上の出世や成功をも表すようになった。

carrier〔k¢ri§〕

遺伝子の保有者、伝染病の保菌者などを指す「キャリア」(carrier〔k¢ri§〕)は、運ぶ(carry)からの派生語であり、違う語源の単語である。またフランスのキャリエールが語源で、わだち、競馬場の意。遺跡あとの石畳から、馬車のあとのくぼみ(わだち)から、我々の経験・知識・コンピテンシーとされる。東から西へ太陽が移動し沈むことをキャリエールという。

このように、経歴、遍歴、生涯と結びつけて「キャリア」という言葉が使われることが多くなっており、人の一生における経歴一般は頭にライフをつけて「人生キャリア」(life career)と呼び、そのうち職業を切り口として捉えた場合の人の一生・経歴・履歴の特定部分を「職業キャリア」(professional/occupat ional/vocational career)と呼んで区別することがある。

D.E.スーパー「人生を構成する一連の出来事」

その人の生き方

どういう人生を生きるために

どういう仕事につくのか

キャリアの古典的理論「キャリアアンカー」

キャリア理論の最も代表的な理論に「キャリアアンカー」という考え方があります。この理論はキャリアをタイプ分類する典型的な考え方で、MITのシャイン教授が1978年に定義した非常に古い理論です。キャリアアンカーとは、動機・欲求・価値観・能力などを統合した概念で、次の「経営管理指向」「専門指向」「安定志向」「自律志向」「起業家志向」の5つのタイプに分けられます。
本来、シャイン教授はどうしたら新入社員を会社の考え方に染めることができるかという研究をしていたのですが、結局、人間は変われないという結論を導きました。そのため自分自身のタイプを見つけ、そのタイプの仕事をすることが望ましいと言っています。

クルンボルツ教授の「Planned Happenstance概念」

近年、キャリア理論もキャリアアンカーとは全く異なる切り口の考え方が提唱されるようになってきました。その中に1999年にカウンセリング学会誌で発表されたクルンボルツ教授によるPlanned Happenstance概念があります。正確にいうとキャリア理論というより、キャリアカウンセリング理論になりますが、意思決定を促す従来のカウンセリングへのアンチテーゼとして提唱されました。
一般にアメリカでは意思決定が明確にできる人が好まれます。そしてその傾向はキャリアカウンセリングにもあり、悩んでいる人に対して、何とか意思決定を促す傾向があります。
しかし、現代のような先が全く見えないような経営環境では、自分自身のキャリアは簡単に決められるはずはなく、意思決定できないことをオープンマインドと呼び肯定します。

キャリアアンカーでは早く自分のやりたいことを見つけて早く到達することが目的になってしまいますが、そうなると今やっていることが全て手段となってしまいます。そうではなく、この理論は「人生は目標への手段でなく生涯試行錯誤によるラーニングプロセス」という思想で、意思決定させるのではなく行動させることが目的として提唱しています。

ジェラート博士の「Positive Uncertainty概念」

クルンボルツ教授と友人でもあるジェラート博士はPositive Uncertainty (不確実なことをポジティブに考える)概念を提唱しております。
ジェラート氏によると「最近全く合理的でない考え方をもったことがありますか?」「最近将来について非現実的なファンタジーを空想したことがありますか?」「最近明確な決断をしてそのあと気が変わったことがありますか?」という3つも質問に対し、現代のような変化の激しい時代では、全て「NO」と答える人は危険であると言っています。
そこで、新しいパラダイムとして、「今まで学習したことの多くをアンラーニングし誰も教えてくれなかった事を自分で学ぶ」「今まではいろいろと教えてくれていたことは過去のことで、未来志向で、今まで自分に誰も教えてくれなかったことを学ぶ」「先はわからない前提で意思決定する」「自分が知っていることに対し警戒する」「やりたいこと、目標を仮説として持つ」「現実的にかつ願望を込めて信じる」「将来を予測し準備し、かつ直感し創造する」ということを学ぶことを提唱しています。

−人は、7年以上同じ形で存続する生活などはない

自己概念の変態・変容(バリューのストレッチング)の進化を通して自己責任で自分のキャリアを切り開いていくというコミットメント重視のライフキャリア

キャリアゴールへのプランSocial  learning Theory (ソシアルラーニングセオリー)からのアプローチ

@解決すべき問題の明確化、選択可能な選択肢を明らかにする→貴重な意思決定場面を見極める

A課題解決のための行動計画→自分で現実的に対処できる課題の明確化

Bキャリア選択において大切にしたい価値を明確にする→自己・環境観察の一般化を検討し、正確に評価

Cその代替案も作成する→選択肢のバラエティをひろげる

D予測される結果を考える→各選択肢の情報収集

Eさらに情報収集し、絞り込む→もっとも信頼し、正確、適切な情報源の選択

F実行・行動に移す。→一連の意思決定行動を計画し、実行に移す。



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